次世代につなぐ大宮公園検討グループとは
私たち「次世代につなぐ大宮公園検討グループ」は埼玉県SDGs官民連携プラットフォームに属する企業で、大宮公園エリアを中心に活動する官民連携のグループです。
公式な活動は令和3年度より始動。
当初、「埼玉の水と緑を守り育む分科会」では河川を中心とした他のグループと意見・情報の共有をしながらも自然との共存の大切さを学び、大宮公園が持つ自然と文化のポテンシャルを最大限に活かし、次世代へ向けた活動に日々取り組んでいます。
令和4年度はその活動内容より分科会内での名称も明確化され、「都市公園の持続可能な利活用と環境保全に関する検討部会」に属する。
そのような流れの中、大宮公園エリアで活動する私たちは「次世代につなぐ」をテーマとし、未来の都市公園の在り方を検討し実行して参ります。
県下最大のポテンシャルを持つ大宮公園
私たちは、大宮公園グランドデザインを基に、自然再生をはじめ、健康・教育・文化・環境・福祉・レクリエーションなど、多様な県民ニーズに対応した地域創生に力を入れて参ります。
また、いつか私たちの活動が「良い事例」となり、多方面への活動普及へつながる事と信じています。
「大宮公園グランドデザイン」とは
大宮公園は、130年を超える歴史のある公園です。1921(大正10)年には本多静六、田村剛両博士による埼玉県氷川公園改良計画が示され、昭和に入り、この計画をもとに多くの施設が整備されました。開園後の明治・大正期には、埼玉県民のみならず、広く東京やその周辺から来園者を集めるとともに、多くの文人墨客にも愛され、大宮公園を舞台とした文芸作品が数多く残されました。園内には旅館や料亭があり、その収益が公園管理に還元されるなど、公園経営という点でも先導的な公園でした。
公園は本来、都市の課題解決や魅力づくりに貢献するポテンシャルを持っており、健康・教育・自然・文化・環境・福祉・レクリエーションなど、多様な市民ニーズに対応した使い方があってよい場所です。実際に、ニューヨークやポートランドなどでは、公園や広場などのパブリックスペースをうまく活用することにより、街ににぎわいが生まれている例もあり、都市において公園は大きな意味を持つものといえます。
しかし、これまでの日本の公園は、量的拡大や公平な利用等を重視する余り、質の向上や公園の活用が十分ではなかった側面があります。大宮公園についても、氷川の杜や見沼田んぼなどに象徴されるような、地域の自然、歴史、文化、伝統を引き継ぐ場としてのポテンシャルを有するものの、樹木が鬱蒼として薄暗い印象があったり、施設の老朽化が進んだり、あるいは、競技施設がひしめきあい回遊性が悪いなどの問題があります。一方で、2017(平成29)年の都市公園法の改正では、魅力ある公園づくりのために民間の資金やノウハウを導入する仕組みが設けられるなど、新たな取組の可能性も広がっています。
大宮公園の自然、歴史、文化、伝統などのポテンシャルをいかに引き出し、未来に引き継いでいくか。周辺のまちづくりとも連携しながら、公園を核としたまちの魅力づくりを進め、「都市の公園」から、世界の人に愛される「公園都市」へといかに転換していくか。いわば、インバウンドも殺到するような世界に誇る日本の「名公園」を実現しなければならない。そのためには、社会の変化も見据えて公園の将来像を描き、その実現に向けた大局的な視点からの整備構想、すなわち、グランドデザインが必要です。
その策定作業には、多岐にわたる分野の技術や知識が求められます。今回、ランドスケープだけでなく、景観、芸術、スポーツ、メディア、神道、盆栽、観光、地域活性化、都市計画、歴史・文化など、各分野における第一線の専門家を委員にお招きし、また、地域の事情に精通した方々にも地元代表として参画いただきました。このグランドデザインは、委員と地元代表の皆様から頂戴した幅広い視点からの有意義な御意見をもとに、委員会として、将来像とその実現に向けた施策をお示ししたものです。
委員、地元代表の皆様方には、検討委員会の審議に主体的に御協力いただいたことに、厚く感謝申し上げます。また、委員会運営支援を担当した事務局関係者の皆様にも感謝いたします。
これから、公園管理者の埼玉県はもとより、地元さいたま市をはじめ、氷川神社や市民・企業・団体、公園利用者の皆様には、世界にはばたく輝かしい“大宮グランドパーク”の実現に向けて、その主役は自分たちだとの自覚のもと、新生大宮公園づくりに積極的に参画していただきたく、心からお願い申し上げます。
(大宮公園グランドデザイン 委員長あいさつ より引用)
平成31年3月
大宮公園グランドデザイン検討委員会
委 員 長 進 士 五 十 八
大宮グランドパーク」へ向けて
私たちが作り出す「繋がり」という手段
大宮公園が開園してから130年あまり、様々な事由が重なり今の大宮公園が在ります。今を生きる私たちにはこの公園の現状に親しみを持ち接すると同時に危惧を感じている事は否めません。ただ、それはその原因は「時代の潮流」でもあり、誰のせいでもありません。ただ、今であれば過去から学び繋がりをもって「問題・課題」に取り組む事が出来ます。
ひと昔前では考えられないほどに「情報社会・コミュニケーションツール、社会の動向」は常に進歩し、私たちの危惧する様々な「問題・課題」の解決へ取り組みやすい時代が来ました。
これもまた「時代の潮流」と思われます。
そのような時代の中を生きる私たちが、次世代に危惧や憂いを継承することは許されるのでしょうか。
前述に進士五十八委員長が述べていますが、「大宮グランドパーク」を作るのは自治体であり企業であり団体でありそして、公園利用者である皆様であり、あなたでもあります。
「記録」という情報と私たち次世代につなぐ大宮公園検討グループという繋がりを社会の動向を背景に全員で同じ目的に向かって「問題・課題」を解決していきたいと思います。
そして、その先にある新生大宮公園こそ、世界にはばたく輝かしい大宮グランドパークの姿であると私たちは信じます。